相続の弁護士費用についてです。
話し合いや調停で解決する場合もあれば、訴訟など、複数の手続が必要になる場合もあります。
この場合、費用はいくらになるのか。いつ支払うことになるのか。気になるところかと思います。
そこで、手続ごとに費用を定める方法について、具体例をあげてご説明をいたします。
以下は、費用の仕組みを説明するための架空の計算例です。実際の相談事例や、当事務所の一律の料金を示すものではありません。なお、金額はすべて消費税込みです。
手続ごとに費用を決める方法
例えば、ある財産が遺産に含まれるかについて争いがあり、訴訟で判断を得た後に、遺産分割を進める場合を考えてみます。
この場合ですが、
① 財産の権利関係についての訴訟
② その結果を踏まえた遺産分割調停・審判
というように、ご依頼いただく範囲を分け、それぞれの費用を定めることが考えられます。
訴訟で判断を得ても、それだけで遺産の分け方まで決まるとは限らないためです。
着手金について
着手金は、各手続を始める際にお支払いいただく費用です。
例えば、次のように定める方法があります。
- 必要な調査や資料の量、争点、見込まれる対応などを確認して、ご依頼前に具体的な金額を決めます。
報酬のお支払いを段階ごとに分ける方法
各手続ごとにお支払いいただくことが考えられます。
訴訟で、弁護士との委任契約時に定めた成果が得られた場合には、その段階で報酬を精算します。
その後の遺産分割までご依頼いただく場合は、最終的な取得額から計算した報酬から、訴訟で支払った報酬を差し引く方法が考えられます。
例えば、次の条件で計算してみます。
- 訴訟で定めた成果が得られた場合の報酬:55万円
- 最後まで依頼した場合の報酬総額:最終取得財産の評価額の5.5%
- 訴訟で支払った55万円は、最後の精算で差し引く
最終的に取得した財産の評価額が2,000万円であれば、
2,000万円×5.5%=110万円
が報酬総額です。
訴訟終了時に55万円を支払っていますので、遺産分割終了時に支払う報酬は、残りの55万円となります。
着手金も合わせて、いつ、いくら支払うのかを図にすると、次のようになります。

着手金を合わせると、次のようになります。
なお、裁判所に納める費用などの実費などは別途かかります。
希望した結果にならなかった場合について
訴訟では、希望した内容が全部認められる場合もあれば、一部だけ認められる場合、認められない場合もあります。
そこで、何をもって成果とするのか、一部だけ認められた場合はいくらになるのかを、ご依頼前に決めておく必要があります。
また、結果にかかわらず、訴訟対応を完了したことへの業務報酬を定める方法もあります。その場合は、着手金や成果に応じた報酬との関係を含めて、ご説明します。

ご相談の内容によって、必要な手続や、解決までにかかる時間・労力は異なる場合があります。
複数の手続が必要な場合には、このように、手続ごとに費用を定め、段階ごとに精算する方法もあります。
ご自身の場合はいくらくらいになるのか。分からないことや、ご希望がありましたら、お尋ねください。
お話や資料を確認した上で、お互いに納得できる形で決めたいと存じます。
